ことの始まりは
穏やかな土曜日の朝、ごみ捨てに行った私はいつもと違って仏心を出し、ばたん!と閉まるドアを抑えようと、ドアに手を入れたのだ。

なぜか場所が悪く、錠のところだった。
しかも親指の爪。

声にならない叫び声を上げ、でもそこで叫んだらなんで親指入れてドア押さえたかわかんないじゃん。
ごみ捨てて部屋にはいって。

さけんだ。

いってええええええええええええええええおおおえああああああああああ!  

そのまま冷やしてもどんどん痛くて、あまりの痛さに貧血になってきた。医者とも二人(麻酔君含む)に電話し、Aにも電話、アラともsにも電話。
アスピリンのんだらなんかもう眠くなってきたのでねた。
インドダンスにいけない。
もう手が痛くて、左手で歯を磨いただけで精一杯。

一通り寝て、あまりに天気がいいのに、何もしないのは癪なので、凍ったご飯を右手に(アイスノンの代わり)ミーティングへ。痛みに耐えかねて時々意味もなく表情がゆがむ。

いててええええええ。まじですかせんせえ。

実は麻酔君は
爪に穴をあけて内出血する血を絞り出すっていうのならして上げるけど・・。という猟奇な申し出をしてくれてたんだけど、一度は断ったけどあまりの痛みに親指どころか手首まではれてくる。そこで翌日(日曜日の夜に)にその猟奇な手術?のお願いをしたのだ。

翌日は、ダンス仲間のJODIがカナダに帰っちまうってことでそのパーティが開かれた。パークスロープのブラウンストーン・・・。うつくすいわあ。

その前にすかさずデート(?)を入れる私。スペイン人のぱぶろ君に会う。俺はスペイン人は性にあわねえな。と思った。ジャークが多すぎる。ナルシストが多すぎる。でも日本人の私は、
「また会える?」といわれて
もちろん!
と答えるあたり。
国民性かな。と思った。

ブラウンストーンは文化人チックなおばさんとその息子(いい年こきやがって「MOM!」を連発していやがった。きしょくわりい)がいた。いいおうちだなと思ったけど、どうもナル臭くてすぐにひく。赤ちゃんとかいたので、赤ちゃんで遊ぶ。あかちゃんはいつもとてもクリーンだ。でも赤ちゃんがあっちにいったあとは、結構困った。JODIもそのうち来てちょっとハングアウトしてたけど、彼女は主役なので、あまりキープしちゃいけないと思い、適当な人と話してたけど、やっぱり手はいたいし、麻酔君をまつ。ひたすら待つ、という羽目になった。
麻酔君がきたらJudith、も来て、なんだよもっと早く来てくれよ、と思った。
ミュージシャンが多く、かっこいい子も何人かいたけど、どうも俺はお呼びじゃないらしかった。

わりいな、変に堂々とくつろいでてよ。

ふん。

・・・・。

ところで運命の手術。
麻酔君の勤務する病院にいく。
メディケアっぽい病院(ならしい)。あくまでローキイだよ君。僕達は同じアジェンダを持っているね、と痛感してしまう。

でも親切な看護婦さんの同僚さんとか、技師さんとか、外科医さんとかいろいろと助けに来てくれる。この人、いいひとでひとうけがいんだろうなあ、と思う。

麻酔の注射を打つとき、おいこいつなんでそんなことするんだいてえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!えぐるなよ!!!神経を!!!

と思ったけど、どうもそうしなくてはいけないものらしい。
「ごめんいつも全身麻酔の人をするから・・」といって
笑顔でいるな怖いから。

医大の文化祭で
壁に耳あり障子に目ありをものほんの人体の耳と目玉を使ってインスタレーションして永久追放になった偉大性の話を思い出した。

血が一杯出ているんですけど・・。

そのうち麻酔も効いてきて、しかも、炎症止めの筋肉注射までされて、(好意なんですけど)いてえええええこれもいてえええええ!

だんだん気力がうせてくる。

そのうち麻酔君がちちちちちっと火花が散るような器具を持ってきた。楽しそうだ、また。

だんだん抵抗力が失われてきたようだ。
痛みには弱い動物なんです。なんかもう同でもいい気がしてきた。
見ないほうがいいよといわれたけど、髪の毛がこげるようなにおいがして、爪に穴が開いてた。そこからどんどこ血が出てくる。血をいえろンな方向から絞り出す。

なんか重痛い。つ、痛覚ないけど・・。人体なんですよ?といいたくなる。

ちょっとやっぱ怖いなあ、と思う。

お土産に右手のレントゲン写真をもらった。
仏壇に飾っておいた。

帰りの車の中で、セラピーセッション(いろいろ話した)をしたけど、うちに上げればいんだよなあ、とおもったが、やっぱりあまり気が進まないらしい(私が)。

なんかバウンダリーの低さが鹿を髣髴とさせて怖いんだよね。私は実は近い人にノーというのが結構難しい人なので。特に自分のテリトリー内にいる人は・・・。怖いからだと思う。

まあいいや。

コメント

でー
2008年5月20日10:09

うわ!激しく痛い。
想像するだけで痛くなりそうです。
爪をはさんだら、爪に穴をあけて血を抜くという治療法が。知らなかった。。。それも打撲とはまた違う傷の痛さが。
その後腫れと痛みのほうは、治まってきましたか?
お大事になさってください。

kaichu
kaichu
2008年5月20日22:55

ありがとうございます!
おかげで軽く親指を添える程度のことならできるようになりました。第一間接は曲げられないけど、第二間接はオッケー!いえーい!

しかしこの日記の後に別の悲劇が待ち受けていたのです!