幻想を超える

2007年11月23日
アダルトチルドレンにとって、幻想を越えるという事がいかに困難なことかと思う。なぜなら辛い現実を乗り越えるために、幻想を見るべくして日夜努力し続けてきた結果が、今の自分を作り上げていることに気づくのだ。

もちろんポジティブな面はいっぱいある。
でも自分のコントロールの限界をいつか見る。
実際は、そのコントロールの限界を見ないですむ人もいるかもしれない。でも大体しらふではいられないので、飲酒か薬物に走る。

そうしなくては生きていけないから。

アダルトチルドレンは依存症予備軍である。
それは、もう生き方からしてそうせざるをえないような仕組みになっている。現実を自分の都合のいいよう(時に悪いように)にまげて解釈をする癖が出来上がっているからである。

飲酒や薬物の摂取は、それを助けてくれる。飲酒をしているときに自分がえらくなったり、自信をもてたりするような気にならせてくれるとか、くよくよと気にやんでいた事がなんでもないことのような気になってくる。
今度はその状態に依存しだす。

現実を見ることはとても厳しい。
シニカルな目でなく、ごまかすことなく、現実を見ることは厳しい。現実が自分の気に入っている状態であればそれでいいけれど、そうなくなったときにどうするか。

多くの人が変化を恐れ目を瞑る。

それが悪いわけではない。否認は現実を受け入れられない時のために自衛してくれる大切なメカニズムだ。

生きていくことは大切なのだ。
自分に用意がない現実を飲み込むことは、無駄に自分をきずつけるだけなのだ。

しかし、いつかは抜け出さないと、否認は自分の足をからめとる。

辛いプロセスだ。

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