DVD 2001年の9.11同時多発テロで標的となった、NYの世界貿易センタービル。本作は、崩壊したビルに生き埋めになった2名の警官の奇跡的な生還を、実話にもとづいて描いた感動作だ。

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さっき見てきた。
ニコラスケイジの演技って言うか・・・彼の出番だけ何度か鼻白んだけど、そのほかのあまり有名ではない役者の演技がとてもよかった。

最後のあたりに映った尋ね人の張り紙で出来た壁を見て、発作的に泣き続けてしまったけど、911の悲しみというのは、私の中でまだ出し切れていないようで、そういう意味では見て少しは出せてよかったなと思う。

何よりも、あの張り紙を見ると当時のことを思い出してしまう。あの一枚一枚の張り紙は、亡くなった人の友達や家族がそれぞれ希望を持って作ったものだ。それが町中に張られていたあのころのことを思うと、それを町中に張っていったそれぞれの人の家族や友達の気持ちを思うと、やりきれなく悲しくなる。

私の悲しみは、たぶん、大事な人をなくした人たちの悲しみに共鳴してしまうのだろう。それは今でも生きてはいるが、もう二度と会えない人、又は病気でその人となりを失ってしまった身近な人の喪失の悲しみだと思う。

私の悲しみは喪失を感じている人につながる。失った人を思う気持ちにつながる。二度とは帰らない、その人と過ごした時間の喪失を悲しむ。

その悲しみにはきっと未来に起こる悲しみも含まれているのだろうけれど、私にはまだほんのわずかな失った人たちの悲しみを悲しむだけで精一杯な気がする。

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