写真が出来た。

2003年2月5日
昨日のことなんだけどさ。

お母ちゃんが来てくれたときの写真があがった。早速送ったが。ママが自分で取ったカメラのフィルムはなぜか何も映ってなかったそうだ。空港の荷物検査で感光してたか、新品のフィルムを現像に出したかよくわからないけど。
「旅行に行くと結局残るものは写真だけなのよ、ねー」というママはとてもがっかりしてた。
始めてNYに来て帰った時は、とても楽しかったと繰り返してた。
「あんまり楽しかったから、夢を見てたんじゃないかと思うのよ。でも写真を見ると、あ、現実だったんだ。って確認できるの。」
と言ってた。なんかそれがとても悲しく聞こえたことを覚えている。あの頃はいろいろ実家であってたし。

ママはとても目が細い。いつも笑っているように見える。だから喜んでいるのか怒っているのか泣いているのかよくわからないことがある。滞在中もいろんな話をしたときに目じりから何度も涙がこぼれてたけど、ほんとに表情が変わらないのでなかなか本心がわからない。そういう表情の下にいろんな事を隠してたんだろうな、と思うと切ない。

でも写真ができたとき、ママの誕生日にミュージカルを見てその足でタイムズスクエア近くのレストランでちょっと食べた。注文してから慌ててウエイトレスを呼んで小さい声で食事が終わったら彼女の誕生日だからケーキを持ってきて、と言った。案の定、ケーキはやってきて、ウエイトレスと一緒にバースデーの歌を歌って、ママはまた笑顔のまま泣いていた。
「今はうれしいから泣くのよ」
といってて、そのときはよくわからなかったけど、写真にはそれがよく映ってた。
「よくテレビとか映画でみたことあるけど自分でははじめてよ!」

今そのときの写真をPCの横においてます。

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